映画「破門」は若者にこそ観てほしい

映画「破門」、観てきました。
これはリアルな人間の「ちょっとした暖かさ」と「ちょっとの勇気」がミソだと思いました。

大前提ですが、私は横山さんの顔面ファンです。
でも感想とダイマなのでなるべくフラットな目線で書きます。

※ネタバレはたぶんありません




とまあ観た直後はこんな感じでした。


■映画「破門」とは
ヤクザの桑原(佐々木蔵之介)とカタギの建設コンサルタント二宮(横山裕)が騙し取られたお金を追って奔走する大阪が舞台の映画。
テンポのいい会話劇や、佐々木蔵之介さん演じるヤクザのヤクザっぷり、そしてほぼ全員がネイティブ関西弁である事がウリ。



正直、佐々木蔵之介さんのファンや横山裕のファン、また名だたる名脇役の方達のファン以外はわざわざ選択しないであろうこのタイトル。
とくに今をときめく若い人は「ヤクザもの」「任侠もの」にそもそも興味を示さないと思う。
世の中にはエンタメがありふれている。
楽しいものなんて探せば沢山あるし、今手のひらの中にある自分の「楽しいもの」だけで満足している人も多いと思う。

けれど、私はそんな「若者」に、是非この映画を観てほしいと思っている。


映画「破門」は前述のツイートの通り、恋愛ものでもない、スカッとするわけでもない、感動の押し売りでもなく、どんでん返しがあるわけでもない。
メインになるのはヤクザ間のやり取りと、それに振り回されるカタギの男。
結構それだけな気もする。

じゃあ何が楽しいの?おもしろいの?と問われれば、
人間の「ちょっとした暖かさ」だったり「ちょっとの勇気」
だと私は思う。

ヤクザものの義理人情を介して、リアルな人間の「どうしようもなく人間であるところ」や「人のにじみ出る優しさ」を感じることが出来る。
それが決して押し売りのようなものではなく、誇張されていないところが魅力的で、それに気づけた時に観ている側は「ほんのりと暖かい気持ちになれる」。

もちろん、サクサクと進むストーリーや会話劇も面白いのだが、所々に散りばめられている「ユーモア」がまた面白い。
これに気づいて、これが面白いな、と思った時に、私はなんとなく「大人の仲間入りをしたな」と感じた。

世の中、面白いものはたくさんあるのだけれど、この映画「破門」を観て「面白い」と思えると、なんだか大人になったような気分にさせてくれる。
きっと「楽しい」の引き出しをひとつ増やしてくれる。
私の中にある「楽しい」の幅を広げてくれたような気がした。

故に、多感な時期である若者にこそ、この映画を観てほしいなと私は思う。
「破門」を観て、「いいな」と思ったときに感じる「なんだかオトナになったかも」感を、是非感じて欲しい。

まあそれは目に見えるものではなく、気分の問題なのだけれど。



映画「破門」は絶賛公開中です!